『幻想水滸伝Ⅱ』感想


2026/05/17

108星集めるエンディングを含めて3つ見て、クリアまで36時間でした。
全体的にネガティブな書き方が多くなりそうなのですが、めちゃくちゃ刺さった部分、好きな部分もあるので下に行くほど褒めてるページになる気がします。総合的にはかなり好きなゲームとなりました。

ナナミの台詞。マヒロが何をしたってこのわたしだけは味方だからね!
旅立ち

前作の『幻想水滸伝Ⅰ』が面白かったのですぐ始めました。
が、Ⅰが面白くて似たようなゲームがやりたい! と思って始めたのに求めていたのとは違うゲームだったな……というのが正直な感想。もちろん、6人制の戦闘や本拠地システム、108星を集める流れ、紋章を巡る運命、戦争システムなど大筋は同じでしたが、Ⅰから変わった部分が激しく、それを進化として受け入れられるかどうかもあるかなあ。

名前を決める場面多いけどネーミングセンスないとそこで数分から数十分消えて辛いね。
幻想水滸伝、ということで「水」派生の名前で前作主人公を「ミズノ」城を「オオシズク」にしていた、が、なかなか水縛りは難しかった。
・主人公の名前はマヒロ
・クレマチスをもじってマチス隊
・水鏡、ミカガミ城です

目次
・システム
・シナリオ 土台の部分
・シナリオ キャラクターの動きの部分
・キャラクター
・パーティー編成

【システム】


最初からダッシュができたり装備枠広がったりつけられる紋章増えたりしてたのは良かった。戦闘は演出が長くて雑魚戦が辛かったけど、Ⅰに比べて固定キャラがほぼなかったので編成の自由度は増したかな?
でも戦争システムが複雑になってて嫌だーッ! 苦手なタイプのSLGで、プレイ中はよく分かんなかったけどなんとか勝ててました。そもそも見てるだけのイベント、負けイベントが多いし本当によく分からない要素だった……。

本拠地はかなり広くなり、108星だけでなくNPCがぐっと増えました。畑があったりお墓があったり、料理バトルができたり仲間から手紙が届く目安箱がおいてあったり、直接シナリオに関係ないお遊びも増えて見た目はとても楽しい。
入口から広間までが絶妙に遠いとか船を使う場合に船着き場が奥過ぎるとか、問題部分もありました。そもそも本拠地ができるまでのシナリオが長く、瞬きの手鏡とビッキーを合わせたファストトラベルが出てくるのも遅いので、ダッシュできるのに移動については総合的に不便に感じてしまった。

ここらへんのシステムの進化はなんか、シンプルであるほど良いという私と作品の相性の問題にすぎないとは思う。PS-PS2時代の他のゲームでいうと『かまいたちの夜2』で立ち絵がCGになって、技術的にはレベルが上がってるのに体が受け付けなかった時と似ている。

【シナリオ 土台の部分】


まず、Ⅱは名作と言われて評価も高いだけあって、全体的なクオリティやシナリオの厚みは間違いなく高品質でした。ただ、その上で求めていたものと違った、好みとは違った感じです。私がⅠで特に良かったと思ったのが「シナリオがシンプルで王道」「総プレイ時間が短い」「魅力的なキャラクターが多い」だったので、正当進化したら話が難しくなって(=複雑になって厚みがまして)プレイ時間が長くなる(=楽しむ時間が長くなる)のは仕方がないのかもしれませんね。

前作より厚みを増したシナリオはシリーズ中でも名作と言われているだけあって、クオリティは高いです。びっくりするほど説得力とリアリティがあったし、複雑化している状況でキャラクターに対して「なんでこんなことしたの?」ってイラつきがまったくなかった。どのキャラクターを見ても行動に納得できる。ただ、シナリオを進めていく中で、説得力があればいい、キャラクターの行動が理解ができればいいってわけではないことにも気づく。ごちゃごちゃ言っててもアレなんですが一言で言うと「戦争ってくだらなくて面白くない!!!」に尽きる。作中で欲をかく権力者のせいで市民が苦しむ、とか自陣を守るために同盟の綻びを産む、とか、戦争でもうけてる人間が多すぎる、とか、「戦争のくだらなさ」はやっているし話としての説得力はあるけど、その泥沼化した争いって気持ちよくはないし面白くもないので……。(狂ったルカ・ブライトを倒してめでたし、にならないのはとてもいい流れだったんだけど。)
前作が圧政に抗う革命(赤月帝国と解放軍の戦争)、下から上に向かっていく物語という構図だったのに対し、複数の国や村が出てきて同盟を組んだり戦争をしたりする本作は、「Ⅰと同じものがやりたい」と思ってプレイしたら「なんか違うなこれ」になるのは仕方がないっていうか……。

とはいえ話の肝は戦争そのものではなく、戦争と紋章の存在に巻き込まれた「主人公とジョウイの運命」の部分なんですよね! 主人公とジョウイの話をしっかりするために土台である戦争の話も丁寧に書いたんだと思います。土台がしっかりしてるし、キャラクターは魅力的だから上で何やってても面白いんだなあ……と思いました。
前作だって革命の最中で「紋章という運命を抱えて歩く話」が軸だったので、そういう意味ではⅠとⅡは変わってはいないのですが。やっぱり、プレイヤーの感覚としては、Ⅰは望んだ革命で、Ⅱはやりたくなかった戦争という気持ちが強く、違う面白さだなあと思います。

【シナリオ キャラクターの動きの部分】


本作で重要なのはやはり主人公と別の道を行くことになるジョウイ。キャッチコピーにもなってる「その強さがあれば、全てを守れると思った。」の通り、守りたいものを守るために「強さ=武力・知略」を振るい、主人公と違う立場で戦争を続けることになる。最終的には国のトップ同士として戦うことに。悲しいっていうか虚しいですよね。

戦争以外の道はないのか、というと、作中でジョウイやシュウが言うように、狭い土地に複数の国や村がある以上、争いは避けられない。「一つの国」として収めるのが理想だけど、じゃあそのトップに立つ、国を統一する者を決めるには戦争も避けられない。話し合いで決めるとかそういう次元はとっくに過ぎてて、しかも前代前々代の負債を背負っている状況。
少年2人が背負うには重すぎる運命ですよ!

この過酷な運命の結末は、差分の多いマルチエンド。
\マルチエンドって最高!/
ざっくりと、ジョウイを倒して国のトップに立つエンドか、ジョウイを倒すのを拒否して死んだかと思ったら生きていたナナミと合流し3人で旅に出るエンドに別れます。

エンディング画面
再びの旅立ち


私は108星集めてナナミと再会できるエンドが一番好きでした。自分が正しいと思って選んだ戦争の道で、2人は何かを得るどころか失ったものの方が多かったけど、最終的には一番望んでた3人での生活を取り戻すことができて、救われる想いでした。主人公もジョウイも、あまりにも殺し過ぎたし抱えた罪が多すぎるけど、本来少年が背負わなくても良かった業の結末としては、厳しくも優しい良いエンディングだったのではないでしょうか!?
主人公の「ジョウイとナナミの笑顔が一番の宝物だと感じている」という〆も、序盤シナリオの宝探しから繋がる良い〆だった。

あとⅡで良かったのはなんといっても「戦いからの逃亡エンド」!
これが本当に良かったし刺さったので別ページで詳しく感想を書いています。
→幻水2の逃亡√とナナミがめっちゃ好きって話💕


前作主人公の話。

グレミオ

Ⅰのクリアデータを引き継げる上に、シナリオの中盤で主人公のその後を知ることができます。しかも仲間にもできる!
主人公2人は「英雄」として扱われている少年、ということが共通していて、でもその道があまり明るくはない、という示唆に富んだエピソードでした。
紋章のせいで不老になった前作主人公は、前作エンディング後は故郷を去ったのですが、今回ようやく家に帰ってかつての仲間と言葉を交わせることに。周囲への紋章の影響をずっと気にしているから家を離れたっぽいのですが、グレミオが「テッドが守っていた紋章」と言ったり、変わらず付き人として付いていたり、坊ちゃんを傍で支えてくれているみたいで本当に良かった。グレミオが生き返らないエンディングを選んだ場合は当然一人で旅をしてるみたいなのですが、でもどちらにしてもこの先、グレミオは先に死ぬしグレッグミンスターにいる仲間達も死ぬからいつか一人になるんだよなと思うと はあ。
テッドが主人公に出会ったみたいに、新しい仲間に出会う可能性もあるけどね。
自分の部屋で動き回ってる前作主人公、面白過ぎる。

そして、ボス戦は火力の強い前作主人公にめちゃくちゃ活躍してもらっていたのですが……。最終決戦、ラスボスを倒したことによって(前作のように)なぜか崩れ始める城で、逃げずにジョウイを探す選択をしたところ、

前作主人公
「バカを言うな・・・・・命を・・・・・・・・・」

そして主人公の手を引いて逃げる前作主人公。
なんかもう、ここで胸がいっぱいになっちゃって……。
多分「ジョウイを探す」を選べばどのキャラクターでも手を引いてくれると思うんですけど、前作主人公を連れてきてて良かった。ていうか前作とはいえ主人公という設定上、よっっっぽど必要な場面以外では喋らないようにしてるっぽいのにここで喋るのか、と。
同じく、中盤でテレーズが降伏しようとした時にフリックが「生きててこそだろ!」と憤る場面なんかも、前作あってこその沁みる台詞だなあと思いました。

【キャラクター】


メインキャラクター+108人+サブキャラクター、なのですごい数いるのですが、特に印象に残ったキャラの話を。

ナナミがめっちゃ好きという話を、上にもリンクした逃亡√のページでしています。
このゲームのMVPはナナミです。
(プレイした後だとセリアのステッカーにナナミを入れてくれませんか!? になるな。)


ジョウイ。
説明不足すぎ! 一人で突っ走るな……!
でもシンプルに、ジョウイの心境や、守りたいと思ったものを守れなくて極端な方向に走ってしまうこと、それを成功させてしまえるだけの力があったこと、ぜんぶ丁寧だったし主人公やナナミ、ゲンカクに救われていたという独白には泣けました……。そしてわずかにだけど自分と違う境遇の主人公に嫉妬していたせいで言えなかった部分があるんだな、と思うと、本当に説得力はちゃんとしてるゲームだった。

ピリカとの会話

ジルとの最後の会話、「もし私が死んだら涙を流してくれますか?」に「生きてくれ」って返すの満点すぎてすごかった。知らない内に愛が育まれてる……! になったんだけど、クルガンやシードの「同盟軍が主人公に希望を見たように、我々はジョウイに希望を見た」って台詞(うろ覚え)の通りに、ジョウイもジョウイでハイランド内でできることをやった結果だったんだな~。本当に、主人公と違う道を歩いたんだな、と。


ビクトールとフリック。
前作で行方不明になったまま終わったから、Ⅱで出てくると良いな~と思ってたら登場がめちゃくちゃ早い! そしてシナリオにめちゃくちゃ関わります。前作は癖のあるパーティメンバーって感じだったけど、今作では頼れるお兄さんキャラをやっている。
この2人、同じ砦で傭兵やってるからか前作よりも仲良くなっててウケます。もう普通に「仲間」じゃん!


念願のキャラ萌え。
フィッチャーがめちゃくちゃ好みのキャラクターだった。
キャラクターが108人以上いれば好みのキャラが1人くらいいるだろう、と思ってプレイしたし、実際そういうアプローチで幻想水滸伝を紹介している人をよく見る。
ただ1作目では際立ってこのキャラが好き! ってのがなかったし、順当に主人公が好きだけど「自分の分身」感が強いのでこういう場合には除外としたい。
あと特に女性キャラクターの好みに言えるのですが、キャラクターのバリエーションが豊富だからこそ、己のストライクゾーンの狭さを感じる。
好みのド真ん中に刺さるキャラクターというのは、何百人いようと意外と難しいのだろうな……と思っていた。
でもフィッチャーは、刺さりました。我欲で裏切りそうで裏切らなくてめちゃくちゃ仕事ができる32歳のおじさん、萌えすぎる。あと立ち絵にセクシーさを感じる。中盤のシナリオでわりと活躍する方だし、終盤はあんまり主人公と関わらないけど、いや~、しみじみ良いキャラクターでした。


ルカ・ブライト。
最初はこの人の虐殺行動がキツすぎてしんどかった。でも終盤までずっと狂皇子として振舞ってて、他が生々しい泥沼やってる分、逆にその過激さがフィクションとして救いの部分になっていた。
一応、都市同盟側をここまで憎む理由として目の前で母を凌辱されたこと、逃げ出した父のこと、など描写はあったけど「悲しき過去」で流されないくらいに悪役として芯があった。
最後の台詞は流石に盛り上がった。3パーティ組んで倒すのすっげ~ハラハラしたよ……強すぎるよ……。

ルカ・ブライト
おれは!!!
おれが想うまま、おれが望むまま!!!!
邪悪であったぞ!!!!!!!!


シュウ
最初はこんなやつがマッシュの次の軍師!? ってなってたけど途中からもうこの人がいないと話が始まらないし冷静だし最後まで一貫してるしで良かったな。汚れ役を最後までやり切る、軍のために私情をまったく出さない。まさしくマッシュの教え子だったんだなあ。


マイクロトフ
騎士団まわりの話はほんとうに生々しい厭さがあったけど、こういう場面で輝くのが誠実で悪を許せない人間。マイクトロフだけが騎士団を去るのかな? と思ったら、かなりの人数が同盟軍に合流してくれました。

マイクロトフ
マイクロトフ

【パーティー編成】


工夫や試行錯誤が苦手なので、最初に強いと思ったキャラをずっと使うタイプです。
・主人公:全体回復と協力技メイン
・ハンナ:加入時の台詞が好き
・ゲオルグ:加入時に一番レベルが高い
・カーン:紋章も物理も強い
・ナナミ:好き。物理と協力技
・クライブ:Lレンジで発砲モーションがかっこいい


戦闘編成画面


ナナミがいない時はムクムクか前作主人公を入れていました。
ムクムクは一番最初に仲間にしたのもあって序盤はずっとパーティーに入れてて、可愛いから使ってたんですが、Lレンジだし2回攻撃してくれるしでかなり優秀だった。
前作主人公は普通に強い! 即死技が相変わらず頼りになるけどこんな……また戦わせてごめんね……という気分にはなる。

以上!
文句もけっこう言ったけど、良いゲームでした。
リマスター版もたぶんやると思うし、アニメも楽しみにしてます。
あとは外伝や続編が現行機でプレイできるといいんだけどな~。特に外伝はⅠ・Ⅱの派生でテキストアドベンチャーらしいから絶対好みだし……。


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