幻水2の逃亡√とナナミがめっちゃ好きって話
2026/05/18
幻水2感想 ←の続きみたいなページです。
作中、もう主人公が戦う必要はない、一緒に逃げよう、とナナミに言われて逃げることを選択すると、同盟を捨てて逃げ出すことができる。自分を必要としてくれる人や信じてくれる人たちを振り切って最後まで逃げ切るとエンディングを迎える。
この逃亡ENDがとにかく良かった。
序盤からずっと明るく主人公を支えてくれるナナミに、救われるなあ、これ以上ナナミに心労かけたくないなあ、と想いながらも戦争は進んでいく。たまに見せる心配そうな顔に申し訳なくなりながらも戦って……。
ナナミはさ、ずっと言いかけてはやめてきたんですよね。
一度はっきり「逃げよう」って言ったけどすぐ撤回して冗談にしたし。

「こんな戦いばっかりのところは逃げ出してさぁ、
どっか山の中でさぁ、かりとかしてくらすんだよ。」
ルカ・ブライトを倒した後、ゾンビの問題はあれどひとまずの休息が取れる段階になって、ナナミが主人公に言います。
「もうこんな戦いなんかやめようよ」と。

「(主人公)が戦わなきゃいけない理由なんかないよ・・・
戦って、傷ついて、武器をふるって、
人を殺めて、そんなことをする理由はないよ。」

「なんとかなるよ。
いや、お姉ちゃんが、なんとかしてみせるから、
どっか静かなところでくらそうよ。」
ナナミのことを思って泣いてしまいました。ジョウイもナナミも、主人公に対する想いが暖かくて。ほんとに辛い!!!
それで瞬きの鏡をもう必要ないものだから、と置き、心配するかもしれないから、と書置きをして、ようやく2人は宿の部屋から出る。ビクトールが隣の部屋でめちゃくちゃ聞いてるように見えるけど、ナナミに話しかける前に見に行ったらいびきかいて寝てたので実際どうだか分からない。でも起きてて気づいてたとしても、ここで止めるタイプではないと思うんですよね……。
宿から出ようとした時、入口には人影が!
ぎょえー仲間が立ち塞がっとるわ! 怒られる! 泣いて縋られる! と思ったら……。

何コレ!?
外にはまだ敵がいるから、と逃避行の手伝いをしてくれるらしい。げ、激萌え。
編成しているパーティ内からランダムに選ばれる? っぽいのですが、クライブとムクムクでした。宿もアイテムも使えない状況で、2人とも遠距離型二回攻撃タイプなのでありがたかった。最初に仲間にしたムクムクと、会ってからずっとパーティーに入れてたクライブだったので余計に胸が熱くなる。
クライブのイベント時限性だから見れてないのにね……リマスター版買ったらやるからね……の気持ちになりました。
急いで街から出るぞ! とうろうろするけど、通れる道がない。いつの間にか街がゾンビに増え、ミューズが陥落したという知らせが入ります。
結局、宿で一晩足止めをくらい、周囲の誰も、同盟軍リーダーの少年が逃げ出そうとしてるなんて考えもせず、リーダーが頑張ってるんだからみんな頑張らなきゃ! みんなで街を守るんだ! と、士気の高さを見せつけてきます。
ゾンビが街に溢れて人々が襲われる中、何度も、「戻る」「戦う」選択肢が出てくる。
「助けてー!」の声も聞こえてくる。
それらを非情にもスルーして逃げると、街の出入口でゾンビに囲まれてしまう。
と、「同盟軍のリーダーがこんなところでやられちゃいけない!」と、仲間が助けに来てくれます。
そこには「主人公のように強くなりたい」と言ってくれた少年まで! 武器は持たないけど、持ち歩いてる分厚い本でゾンビに立ち向かいます。

「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」
このシナリオ考えた人は鬼か?
ナナミが望むように、主人公は戦わず、戦いの場に戻らず、逃げているけど、逃げても苦しい。戦っても苦しい。
同盟軍のリーダーとして実績を積んできた主人公は、もう既にただの少年ではなくて、みんなの希望になってしまった。
だから主人公が逃げるとみんな困る。主人公が戦わないせいで誰かが死ぬ。ここまで人を集めておいて、逃げるなんて無責任は許されない。
でもさあ!! ここまで来たらナナミの手を引いて逃げたいよ!!!!
街を出て、戦う声も助けを求める声も無視して、また一つ街を抜ける。
主人公は紋章の力を使うことで身体に悪い影響があって、倒れてしまう。
(※ここ、私は一周目で逃亡√に行ったので運命から逃げたから倒れたのか!? と勘違いしたのですが、本編に戻ると分かる通り、主人公とジョウイ、二つに別れた始まりの紋章は片方だけだと宿主の命を削るという……最悪仕様なのであった。)

「いいの!!
(主人公)はわたしが守るの!!!
ゲンカクじいちゃんと約束したんだもん。
わたしが・・・・わたしが・・・・・・・・」
もはや意地です。辛いよーーーーーー!
余談:
この逃亡√、思ったのは乙女ゲームのバッドエンドで結構見るシチュエーションだな……ということ。辛い使命や運命から逃げる手助けをしてくれるお話。古いのならTYBハマー真相√、最近の作品なら冬サク悲恋√がこんな感じで、あの時わたしの手を引いてくれた攻略対象くんってこんな気持ちだったのかな!? と新鮮な気持ちになれました。
大事な人が苦しんでて、守りたい、相手を想ってこうしてあげたい、が分かってしまうし、それが無責任なことだとしても悪いことだとしても、自分だけは相手の味方であって……つらいよーーーーーー。無限に辛い。主人公はナナミが大事だし、ナナミも主人公が大事なんだよ……。使命を背負って苦しんでる姿が辛いんだよ……。
:余談終わり
動けない主人公にゾンビが襲ってきてしまいますが、この時点ではまだ仲間にならないゲオルグが登場!して助けてくれます。
こちらを同盟軍のリーダーだと見抜きつつ、逃亡を止めないし、まさかの地理の助言まで。逃げるにしても険しい道があることが言外に含まれていますが、優しい。めちゃくちゃかっこいい。
ようやく次の街に辿り付きますが、主人公の身体はもう限界。主人公を探していたシュウ達に見つかってしまいました。
主人公が逃げた直後にリドリーが戦死した、と。これまでも目の前で人を見殺しにしてきたけど、自らが集めた108星が死んだとなるとやっぱり衝撃がデカい。
ここでシュウが主人公に平手打ちをくらわすのですが、その時点でもまだシュウは主人公をリーダーとして扱ってて、「主君に手をあげた罰は受ける」とか言ってるんですよね。軍師って並大抵の精神じゃできないな~!

「でも、でも、でも
わたし、(主人公)をよけいに
苦しめただけだったね」
「主人公に希望を寄せた人の気持ちを理解しろ」、までは言うけど、ここではもう誰も引き止めない。ついてきてくれてたクライブとムクムクもシュウ達のところへ戻り、最後の最後の選択を主人公に任せます。
でもさ~~~ルカ・ブライトを倒すまで奮い立たせていた心が、私は1回逃げたからもうダメになっちゃったよ……。というわけで、街の、シュウ達が戻って行ったのとは逆の方へ向かいます。
主人公が戻らなかった同盟軍はきっと瓦解して、戦死者もいっぱい出て、たいへんだったんだろうな。もはや与り知らぬところではありますが……。

街を出ると、どこかの小屋の一枚絵。操作不能になって、終わった。
ナナミを幸せにしたい……。
分岐時点から、終盤までのナナミの話。
逃げる選択肢を最初から断るとナナミはあっかんべーをしてこう答える。

「べーーだ。
はははは。ね、ね、びっくりした?びっくりした?
うそだよ、う・そ。」
お、お姉ちゃん………………!!!!!
こんなのもう、オレが守護-マモ-る以外のこと考えられないが!?
明るく振る舞うの辛いよー(爆泣)
でももう、無理をした笑顔とはちょっと違う! 塞いだような振る舞いじゃなくなって、主人公が覚悟を決めたように、ナナミも覚悟を決めたようです。
そこからは元気に、頼れる仲間として変わりなく、一緒に戦ってくれます。
ネクロードを倒したり、グリンヒルを奪還したり。
ハイランドに下ってしまった騎士団のいるロックアックス城への進軍にもついてきてくれるのですが。

「で、でもね・・・・
ちょっとだけ・・おねがい・・・・・・
お、お姉ちゃん・・・・って呼んで・・・・」
お、お姉ちゃん!!!!!?!!!
私(ぼく)が逃げ出してでも守りたかったナナミが!
力尽きたナナミに目を見開き、彼女を抱えたまま項垂れる主人公の姿がとても辛い。Ⅰのグレミオ死亡時の主人公もそうだけど、表情もよく見えないドットでここまで表現できるの、やっぱりドット表現とプレイヤーの想像力のリンクという感じで大好きだ。
そして目の前でナナミを討たれた主人公もジョウイも、メンタルがガタガタでやばい!
ここでナナミを討ったゴルドーを主人公と一緒に倒したり、軍を引き上げさせたりするレベルなので、ジョウイはかなり甘いし中途半端なんですけど、ジョウイにとってはナナミも「守りたいもの」の範囲にいたから、それが目の前で、自分と喋ってるところに急襲で倒れたらこうもなるわな~。
ゲーム内での条件を満たしてさえいれば一命は取り留めるものの、主人公(プレイヤー)はナナミが死んだものと思い、それでも進むしかない。
ここの満たさなければいけない条件のひとつが面白くて、プレイヤーは数秒だけ出てくる選択肢「危ない!」「ナナミ!」に反応しなければならないのですが、反応したところで主人公は武器を構えるだけで、討たれた矢は全部ナナミのところへ飛んでいくし、ナナミが跳ね返せなったひとつがナナミに刺さってしまう。
ただこの、主人公が「ナナミを守ろうとして武器を構えた」ことが大事で、それを見たナナミは、意識が戻った後も主人公の元には戻らず、戦いが終わった後でないと会えないと考える。同盟軍のリーダーなのに、私がいたら私を守るために動いてしまうから、と。

「だから、だから、わたしはちょっとの間だけど
(主人公)をあなたたちにかしてあげます。」
お、お姉ちゃん……(爆泣)
ナナミって……主人公のことをちゃんと考えてて……すごいよ……。
あれだけ好きになれないと言っていたシュウの合理的な部分を信頼して、シュウなら自分が生きていることを最後まで主人公に言わないでいてくれると理解して、後を託す。
書きながらまた泣けてきた。
本当に良いキャラクターだった。
生きてて良かったし、最後3人で旅立つエンディングを用意してくれたスタッフには感謝しかない。
良いゲームでした。
ありがとうございました。